台風26号は猛烈な勢力から非常に強い勢力に変わって、マリアナ諸島を西寄りに進みながら日本の近海に近づいてきました。
当初は西北西に進路をとっていた台風26号(YUSU/イートゥー)ですが、少し西寄りに進路を進めている様子です。
このまま進むと、日本への影響はどうなるのか心配していた方も多いのではないでしょうか。最新の米軍の情報なども踏まえながら日本は九州や沖縄、先島諸島への影響についてみていきたいと思います。
米軍とヨーロッパの最新情報
台風26号は現在フィリピンの東の近海にあって、西北西に向けて時速30Kmのスピードで進んでいます。今後は西寄りに進路を進めていく予想となっています。
中心の気圧は935hPaで、最大風速は50m/秒にも及ぶ勢力となっています。
米軍の最新情報の雲の様子です。
STY31W”YUTU”と赤い矢印とともに表示されている部分が台風26号の雲の部分です。台風の中心にぽっかりと空間が開いていて、台風の目がくっきりと映し出されています。
引用:米海軍台風予想(JTWC) Naval Oceanography Portal

台風の今後の進路は、米軍の予想でも台風は今後は西に向かって進む方となっています。
ヨーロッパの最新情報を見てみましょう。
引用:ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
ヨーロッパの中期予報センターの情報による、日本近海の850hPaの温度を表示したものです。
少し見えにくいかもしれませんが、中心に日本列島が表示されているのが分かるでしょうか。そして、日本近海の気温が太平洋の海上は赤やオレンジで示されています。
赤い色は20~24度、濃いオレンジ色は16~20度、淡いオレンジ色は12~16度、そして濃い黄色は8~12度を示しています。
台風の進路になっているフィリピン沖の海面の温度が高いため、台風は移動しながら発達していて、そのため勢力が非常に強い台風となっているんですね。
台風は発達のピークは過ぎたものの、まだ「非常に強い」勢力を保ったまま進んでいます。27日(土)にはフィリピン沖に到達する見込みですが、日本にはどのように影響するのでしょうか。
進路の状況などを見ながら日本は九州や沖縄、石垣島や宮古島など先島諸島への影響などについてもみていってみましょう。
九州沖縄や先島諸島への影響は?
台風の進路を日本近海の図と一緒に観てみましょう。
10月27日(土)の午後くらいから西に進路をとって少しずつ移動していく予想となっていますね。
なぜ、西北西にすすんでいた台風26号が少しずつ西寄りに進路が移動するのかというのが、天気図とあわせてみるとよく分かります。
天気図を見ると、日本の近海の太平洋側にあった停滞前線は、太平洋側に大きく移動していて、現在は高気圧が日本列島の上にあって、時速30Kmで太平洋側に移動中です。
そして大陸側はからは次の停滞前線が同じく時速30Kmで日本列島に接近中です。
出典:気象庁
現在、日本の上空には高気圧が張り出していて晴天が続いていますが、この高気圧に押されるようにして、台風の北上が止められ、西に進路をとっている、という見方があります。
この予報の進路で行くと、30日夜から31日にかけてルソン島の北側を横断する見込みで、先島諸島に影響する可能性があるので、先島諸島周辺の方は今後も台風の動向に注意が必要ですね。
明日27日あたりから沖縄も風が強くなり波も高くなりそうです。この予報では九州には影響はあまりなさそうですが、近海の海上は大しけになる見込みなので、厳重に注意が必要です。
まとめ
台風26号は現在マリアナ諸島の近海にあり、西寄りに進路を進めています。
当初の予想よりも西に向かって進んでいるため、日本の本州への影響はなさそうですが、ルソン島を横断するため、先島諸島やその近海は大しけになる恐れがあります。
十分に注してくださいね。
秋の台風は偏西風にのって非常に速いスピードで北上するものが多く、今回の台風も、進路が定まるまでは、どうなることかと思われていましたが、どうやら西向きに進路を進めている模様です。
今後は先島諸島の近海を通過するため、付近の海上は大しけになる恐れがあります。十分注意して下さいね。