台風10号、台風11号に引き続き、現在、台風12号が日本の太平洋沖に発生していて、26日の9時現在には、沖ノ鳥島の近くの海上を北東へとゆっくりとすすんでいます。
今回の台風は、いつもと違っていて、反時計回りに回転しながら進路を日本に向けて北上するという、ちょっと変わった動きをしていますね。
米軍やヨーロッパの最新情報を含めながら、関東への影響などについてご紹介していきましょう。
米軍やヨーロッパの最新情報
米軍の最新情報を見てみましょう。
赤字でTS15Wと書かれている方が台風12号ですね。
二つ台風の記号がありますが、右上のTS14W ”WUKONG”は台風11号で、「ウーコン」という名前でしたが、すでに渦も無く、北海道沖の海上で熱帯低気圧に変わりつつあるのが分かります。
今回の台風12号はその左下で、渦を巻いている赤字のところ。TS15W ”JONGDARI”、名前は「ジョンダリ」北朝鮮の言葉で「ひばり」と言う意味だそうです。
引用:米海軍台風予想(JTWC) Naval Oceanography Portal
台風12号の近くにたくさんの雲が発生しているのが見えますが、それらはまだ台風にはなっていないようですね。
この夏は次々と発生する台風ですが、気になる今後の進路について、天気予報図をみましょう。
台風12号は現在、発達しながら北上しています。
中心の気圧は992hPaで、最大風速は秒速23mです。27日には暴風域をともないながら、日本の小笠原諸島の近海に来る予報です。
そこまでは北上しながら進みますが、28日(土)には、進路を西側にとりはじめ、関東付近に上陸する恐れがあります。
今回の台風12号ですが、北上しつつ西側に進路をとっています。これまで日本にきた台風の中でも、関東付近で西に進路をとって、反時計回りに進むのは、非常に珍しい現象で、見たこともないコースです。
台風12号が反時計回りに進路をとっている理由はふたつあります。
ひとつは、日本の東側に位置している高気圧が大きく張り出してきていて、それに押される形で進路が西寄りに、そして、もう一つは台風が日本に近づいてくるのと同時に、大陸側から流れてきた冷たい空気が日本の上空にあり、「寒冷渦」となっているためです。
「寒冷渦」の周りの空気は反時計回りに廻るため、台風もそれにのって反時計回りに流される進路をとる、ということが考えられています。
今回の台風は、小笠原諸島から北上し、東日本の太平洋沖で西へ進路をとるため、関東への影響が懸念されています。
関東への影響は?
台風は、南の海上で発生しますが、それは、熱い海のエネルギーを貯めて大きくなるからです。最近の猛暑によって海の温度が上昇しているため、台風が強い勢力となると考えられています。
今回の台風12号も、大型で強い台風になる予想です。
28日(土)には伊豆諸島に、28日の夜から本州に接近して29日には関東に上陸する恐れがある台風12号。東日本の沖でも大荒れの天気が予想されています。
ちょうど夏休みになったばかりで、海水浴など予定されているかもしれませんが、関東の方は特に注意が必要です。海辺に出かける方は、早目の対策で安全を確保してください。
7月28日(土)は満月となっています。満月ということは、海は大潮ですね。28日と29日は大潮となっていますので、高潮にも十分注意が必要です。
米海軍台風予想(JTWC)を見ても分かるように、台風の周辺にはたくさんの雲が発生しています。これらの雨雲の影響で、雷を伴った激しい雨が予想されます。
27日(金)午後から28日(土)午前までの間に予想される雨量も、多い所では、関東・甲信越地方、小笠原諸島では100から150㎜、東海地方でも50から100㎜となっています。
28日(土)の午後以降も本州では雨が降り続く予想となっています。
まとめ
夏休み始まって、7月最後の土日ということもあり、色んなイベントが各地で予定されていることと思います。
ただ、関東地方の方は、行事ごとが海辺や屋外で行われる場合は、暴風や高潮、うねりを伴った高波にも注意が必要です。台風が接近しているあいだは、海岸付近には絶対に近づかない方がいいでしょう。
家族で海水浴など予定されている方は、せっかくのお楽しみですが、予定を組みなおすなど、勇気ある決断が必要かもしれません。
今後の台風の動向に注意が必要ですね。